本夜会の本データベース

東京と岡山を繋いで開催される本夜会。このブログは飽くまで、参加してくださった方向けに、当日紹介された本と盛り上がったお話をかいつまんで文章にしております。内容の薄さ濃ゆさは主催者の独断で決まっておりますが、ご了承ください。

フランケンシュタイン

 

フランケンシュタイン (新潮文庫)

フランケンシュタイン (新潮文庫)

 

愛してほしい怪物と、怪物を創り上げたフランケンシュタインの物語。

 死体のつぎはぎで作られた怪物は、生々しい醜さのため、愛されない。

そんな怪物と、創造主フランケンシュタインの分かり合えない葛藤と闘いの旅。 

 

舞台はジュネーブ

ジュネーブの街の描写が鮮やかで引き込まれるのも、この作品の魅力だそう。

 

語り口は、野心溢れる冒険家の手紙として描かれる。

(冒険家は死と隣り合わせの生活なので、常に姉に向けて手紙を書いているらしい。)

ある日冒険家の前に、瀕死の男性が現れる。

この瀕死の男性こそがフランケンシュタインで、これまでの怪物の話を始めて…。

そんな始まりも、ロマンを誘いますね。

 

 ちなみに、衝撃な事実が。

フランケンシュタインの怪物、ボルトは刺さってない。(笑)

というか、フランケンシュタイン=怪物だと思っていましたが、

フランケンシュタイン「怪物を作った親」

であって、ハロウィンのモデルの怪物そのものではないんですね…。

 またひとつ、賢くなった。(笑)

 

 

 フランケンシュタインを著したメアリーの人生を描いた、

『Mary Shelley(メアリーの総て)』という映画を見たことがきっかけで手に取ったそう。

18歳のメアリーは、パーシー・シェリーと恋をした。

駆け落ちし、イギリスからアメリカへ渡るが、

旦那となったパーシーは、とんでもなく女たらし。

駆け落ちに駆け落ちを重ねていたらしい。

元来裕福だった旦那は浪費を重ね、行く先々で借金取りに追われる波乱万丈な人生。

20歳の時にフランケンシュタインを書いた。

女性の地位が低かった時代、実名では出版できないので

匿名でなら出版してもいいと言われたことで、匿名で出版。

画期的な方法ですね~。