本夜会の本データベース

東京と岡山を繋いで開催される本夜会。このブログは飽くまで、参加してくださった方向けに、当日紹介された本と盛り上がったお話をかいつまんで文章にしております。内容の薄さ濃ゆさは主催者の独断で決まっておりますが、ご了承ください。

ミステリーの館へようこそ/はやみねかおる

 

「ミステリーの館」へ、ようこそ-名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫)
 

 

はやみねかおるさんの、児童文学ミステリーです。

青い鳥文庫、小学校の図書館では必ず人気のゾーンでした。特に私は当時文庫本と同時進行でNHKのテレビドラマでやっていたこともあり、ドはまりしてました。また演じているのがマナカナ(原作は三つ子設定ですが、三つ子はさすがにキャスティングできず?なのか、ドラマ版は双子)、名(迷)探偵・夢水清志郎は、和泉元彌さんという美男美女。小学生ながら、和泉元彌さんの甘いマスクと、ダメなのに事件をサラッと解決する様にほれぼれしていました。

 

本夜会でもっぱら話題になったのは「袋とじ」。この小学生向けミステリー小説、「ふくろとじ」つきなんです!

青い鳥文庫という図書館で不特定多数の小学生が手に取る小説でふくろとじ……。一番最初に袋を破る司書さんだか、図書委員だかはその袋を破る快感をその小学校で唯一味わったものとして恨まれていることでしょう……。

著者のはやみねかおるさんは、島田荘司さんの『占星術殺人事件』(1981年)にインスパイアされて、袋とじにしてみたそうです。

小学生だとより、楽しみな気分になりそうですよね。

 

袋とじって、

・立ち読み防止 とか

・返品保障

 (封を切らずに出版社に送り返せば返金できる:バリンジャー『歯と爪』(1977)) なんかが目的といわれてますが、近年日本での袋とじ文化元祖は1965年に「主婦と生活」で、夜の生活についての記事の時に発明されたそうです。(調べてみると、袋とじ起源自体はもっと古いみたい)

 結局エロネタからなのかーという感想でしたが、「なんとか子供の目に入らないように」という、健全な事情(?)からだったみたいです。