木洩れ日に泳ぐ魚
まどろみながら朝までああでもないこうでもない
と男女同じふとんの中話しながら、じゃれあう感覚が思い出される作品
2~3回どんでん返しがあるので、マンネリはしない。
一晩のうちに昔のことを思い浮かべ、淡々と語るシンプルな構想が、
心地よいみたいです。
森に眠る魚
子どものお受験を舞台に繰り広げられる、
女同士のいざこざ・女のドロドロワールド。
落とし方はうまいな~という決着だそう。
ただ、共感のポイントがわからなくて、Amazonのレビューを見たそう。(笑)
それ、やっちゃいますよね。(笑)
ここから先はひとりごと。
女性が共感できるのか?という話題になりましたが、
正直私は(経験がないということもあり)共感はできないかも。
角田光代作品は、生々しくてちょっと苦手かも。
八日目の蝉は切なく美しくて、小説も映画も、
望まなくとも余韻に浸ってなんとなく勉強になるな…という作品でしたが、
紙の月(映画)の堕ちてく感じを今回思い出して、病むな…(多分)と思ったのでした。(笑)
ラインマーカーズ
ラインマーカーズ―The Best of Homura Hiroshi
- 作者: 穂村弘
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2003/05/01
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 64回
- この商品を含むブログ (78件) を見る
前回流星のごとく現れた短歌男子の紹介から
買いましたの本。
穂村弘、短歌集です。
同じ景色を見て、そう表現できるか?
いやできないわ、やっぱすごいや!と、唸らされる穂村弘ワールド。
また、文字遊びもあったりして、文字になっているから面白いと思える作品だそう。
岡山にも穂村さん、来てくれるといいねえ。
表紙もポップでかわいくて絵になるなあ。
手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)
「この作品は、短歌でエロい」という、パワーワードから始まりました。
前回持ってきてくださった『ラインマーカーズ』より意味が分からないらしい。
意味が分からないけど、キュートで、エロい。(笑)
短歌男子の感想は
「やりすぎているくらいぶっ飛んでる」
一般的に短歌は1首で成立つけども1首単体作品になるのではなく、
連作モノが多いらしいが、
「穂村さんの場合はそうとは限らない」という謎。
「言われてみれば気づけることに、気づけなかった自分にを発見する」
そんな機会が穂村さんの歌によって編み出されるのも、謎。
短歌ってなかなかなじみがないけれども、
短歌男子の話で参加者全員、なんだかトリコになりつつある。
(というか短歌男子のトリコになっていると思う(笑))
好きな作家から入ると、たくさん読めるよ!というアドバイスもいただいたので、
琴線に触れる作家を探してみるところからですね!
原民喜
昭和
非常に幻想的・空想的な感じの文章を書く人だそう。
代表作はこちら。
先輩方世代は教科書で読んでいるらしい。
原民喜自身、広島で被ばくしている。
死者の無念さを残すのが自分の使命だと感じ、本を書き、詩を遺した。
その筆致は不思議で、優しいものらしい。
紹介者さんが、「自分が弱いからこそ弱い人に寄り添えるのかな」
と評伝を読んで分析した。
というのも、
原民喜はおぼっちゃま育ち。
ネットスラングで言うコミュ障らしい。
遠藤周作(と、年下の女性(ご存命)の計3人で)と長く親交があったことも、
紹介者さんの興味を引いたところだそう。
また、女性との関係も男女関係ではなく、
兄弟のような、見守るような関係だったところが愛らしい。
45歳の時、鉄道自殺であえなくこの世を去る。
遠藤周作は自信の日記の中で、原民喜の死に方を美しいと称えた。
遠藤周作が、『イエスの生涯』など作品でモデルにしてるのは原民喜だったのでは。
原民喜の 生涯・紡いだことばの美しさは、涙を誘うかも。