本夜会の本データベース

東京と岡山を繋いで開催される本夜会。このブログは飽くまで、参加してくださった方向けに、当日紹介された本と盛り上がったお話をかいつまんで文章にしております。内容の薄さ濃ゆさは主催者の独断で決まっておりますが、ご了承ください。

木洩れ日に泳ぐ魚

 

木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫)

木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫)

 

 まどろみながら朝までああでもないこうでもない

と男女同じふとんの中話しながら、じゃれあう感覚が思い出される作品

 

2~3回どんでん返しがあるので、マンネリはしない。

一晩のうちに昔のことを思い浮かべ、淡々と語るシンプルな構想が、

心地よいみたいです。

 

 

森に眠る魚

 

森に眠る魚

森に眠る魚

 

 子どものお受験を舞台に繰り広げられる、

女同士のいざこざ・女のドロドロワールド。

落とし方はうまいな~という決着だそう。

  

ただ、共感のポイントがわからなくて、Amazonのレビューを見たそう。(笑)

それ、やっちゃいますよね。(笑)

 

ここから先はひとりごと。

女性が共感できるのか?という話題になりましたが、

正直私は(経験がないということもあり)共感はできないかも。

角田光代作品は、生々しくてちょっと苦手かも。

八日目の蝉は切なく美しくて、小説も映画も、

望まなくとも余韻に浸ってなんとなく勉強になるな…という作品でしたが、 

紙の月(映画)の堕ちてく感じを今回思い出して、病むな…(多分)と思ったのでした。(笑)

ラインマーカーズ

 

 

ラインマーカーズ―The Best of Homura Hiroshi

ラインマーカーズ―The Best of Homura Hiroshi

 

 前回流星のごとく現れた短歌男子の紹介から

買いましたの本。

穂村弘、短歌集です。

 

同じ景色を見て、そう表現できるか?

いやできないわ、やっぱすごいや!と、唸らされる穂村弘ワールド。

 

また、文字遊びもあったりして、文字になっているから面白いと思える作品だそう。

岡山にも穂村さん、来てくれるといいねえ。

 

表紙もポップでかわいくて絵になるなあ。

 

世界音痴

 

世界音痴〔文庫〕 (小学館文庫)

世界音痴〔文庫〕 (小学館文庫)

 

 穂村弘の面白エッセイ。

穂村弘は、スティックパンが欠かせないような変わった人。

 

世の中とずれた感覚を「世界音痴」と表現する、その表現力に惹かれます。

 

短歌は批評会があり、紹介者さんは穂村さんご本人にも会ったことがあるそう!

手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)

 

穂村弘の歌集 。絵はタカノ綾

「この作品は、短歌でエロい」という、パワーワードから始まりました。

前回持ってきてくださった『ラインマーカーズ』より意味が分からないらしい。

意味が分からないけど、キュートで、エロい。(笑)

 

短歌男子の感想は

「やりすぎているくらいぶっ飛んでる」

一般的に短歌は1首で成立つけども1首単体作品になるのではなく、

連作モノが多いらしいが、 

「穂村さんの場合はそうとは限らない」という謎。

「言われてみれば気づけることに、気づけなかった自分にを発見する」

そんな機会が穂村さんの歌によって編み出されるのも、謎。

 

短歌ってなかなかなじみがないけれども、

短歌男子の話で参加者全員、なんだかトリコになりつつある。

(というか短歌男子のトリコになっていると思う(笑))

好きな作家から入ると、たくさん読めるよ!というアドバイスもいただいたので、

琴線に触れる作家を探してみるところからですね!

 

 

 

 

はたらく細胞

 

はたらく細胞(2) (シリウスKC)

はたらく細胞(2) (シリウスKC)

 

 

細胞を擬人化した漫画で、ファンも多い作品! 

明日から自分も頑張って労働しよ!と元気がもらえるんだそう。

 

身体を構築する細胞って、どんなふうに働いてんの?というと、

インフルエンザ・風邪ウイルスと闘ったり、

熱中症を防ぐためにみんなで協力したり、

 まさに人間社会の縮図。。。

 

 

原民喜

 

 

原民喜 死と愛と孤独の肖像 (岩波新書)
 

 昭和

非常に幻想的・空想的な感じの文章を書く人だそう。

代表作はこちら。

 

夏の花 (集英社文庫)

夏の花 (集英社文庫)

 

 先輩方世代は教科書で読んでいるらしい。

 

原民喜自身、広島で被ばくしている。

死者の無念さを残すのが自分の使命だと感じ、本を書き、詩を遺した。

その筆致は不思議で、優しいものらしい。

紹介者さんが、「自分が弱いからこそ弱い人に寄り添えるのかな」

と評伝を読んで分析した。

というのも、

原民喜はおぼっちゃま育ち。

若かりし頃は共産党運動にはまり、その後は高等遊民

ネットスラングで言うコミュ障らしい。

遠藤周作(と、年下の女性(ご存命)の計3人で)と長く親交があったことも、

紹介者さんの興味を引いたところだそう。

また、女性との関係も男女関係ではなく、

兄弟のような、見守るような関係だったところが愛らしい。

 

45歳の時、鉄道自殺であえなくこの世を去る。

 

遠藤周作は自信の日記の中で、原民喜の死に方を美しいと称えた。

 

 

遠藤周作が、『イエスの生涯』など作品でモデルにしてるのは原民喜だったのでは。

 

 

原民喜の 生涯・紡いだことばの美しさは、涙を誘うかも。